岸辺の日記

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若手社員の出世意欲を刺激するには?みずほFGが顧問に定年を設ける

若手社員の出世への意欲が薄れていると言われています。その背景として、中間管理職として働く身近な上司が上層部と部下の板挟みで大変な思いをしているのを見て、出世意欲が薄れると解釈されることが多いです。職場によって異なるのでしょうが、一般的には昇進すればするほど仕事が楽になる(大変な仕事は部下に任せれば良いでしょう)ものだと私は思っており、この解釈には少し違和感があります。

ともあれこの解釈に従うと、若手社員に出世意欲を持ってもらうには、出世した人が幸せになっている姿を見せれば良いことになります。ところがそうも行かないという記事を読みました。みずほグループが顧問に定年を設定し、75才になると顧問を退任することになるようです。銀行業界で顧問とは経営トップ経験者が就くポストのようで、出世競争を最後まで勝ち抜いた人の処遇ということになります。

顧問という制度については、給与以外の手当て(秘書、社用車、個室等)が存在することや、現経営陣に隠然たる影響を及ぼしてしまうことが問題視されています。ただやりようによっては給与以外の手当てはそれほど大したことはなく(余った人材を秘書にする、社用車は外部委託する、在宅勤務で余った空間を顧問用の個室にする等)、現経営陣への影響力も現経営陣が旧世代の言うことに是々非々で対応すれば良いだけのように思います。また出世競争に勝ち抜き、70代になってまで会社に関わり続けることを希望する情熱を持つ人の意見は、どこか聞く価値のあるものも含まれているように思われます(70代になって会社に関わることは私には考えられません)。

もちろんこれは理想論であり、現実には現経営陣が旧世代に遠慮してしまう点があることは承知しています。ただ経営者たるもの、旧世代の言うことに是々非々で対応するだけの胆力は身につけていて欲しいものです。また旧世代の影響力を減じさせる企業統治の仕組みも整えておくのも当然でしょう。出世競争に勝ち抜いた人を厚遇し、若手社員に出世意欲を持ってもらうのも企業経営にとって有用な気がしますが、これは現実を知らない者の意見でしょうか?

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