岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

官製市場によってつり上げられている(?)ロシア株市場

売買不能になっているとはいえ、自身が保有するロシア株にどのような値が付いているのかは気になるものです。後述の通り外国人投資家の取引は制限されているものの、モスクワ証券取引所は売買を再開しており、その価格推移をほぼ毎日確認しています。

厳しい制裁を受けてロシア株は下がっていると思うのが普通だと思いますが、開戦時に比べてなんと上昇しています(さすがに開戦前に比べると下がっていますが)。またルーブルの価値(対ドル)に至っては開戦前の水準に近づきつつあります。いくら楽観的な私でもこれはさすがにおかしいだろうと思い、その理由を調べてみました。

私が読んだ記事によると、この価格変化は外国人投資家の売買が途絶えた後の、ロシア国内の限られた市場参加者による売買を反映したものであり、いわば官製相場。長続きするとは考えないほうが良いとのことでした。うすうす想像していたことですが、専門家によるコメントを読むと説得力があります。
現在、ロシア国外の投資家がロシアの資本市場にアクセスすることは困難(ロシア国内の証券会社に外国人顧客の売却を禁止するよう義務付けられているようです)であり、またロシア市民が外貨預金を引き出すことも制限されているそうです。こうした制限が撤廃されると、当然のことながらロシア株やルーブルは急落するものと思われます。

今後どうなるかですが、ロシアとしては現在の規制された市場を通じて市場の安定を演出しながら、現在交渉されているようなインドとの取引やその他の国々との取引を徐々に増やしていくように思います。
西側諸国による経済制裁もガス等の資源は対象外であったり、中立国による商取引は継続されるようで、ロシアと海外との取引は以前と比べて急減するものの、細々と継続しているようです。こうした取引がロシアの資本市場で行われるようになり、売買量が落ち着いたところで外国人投資家による売買が再開されるのかもしれません。
売買が再開された後に西側諸国がロシア株の取引再開を容認するかは別問題であることは理解しています。ロシア株ETFに投資している私としては、ロシアの資本市場が外国人投資家にどのように開放されるのか、引き続き注目しています。

reedonshore.hatenablog.com