岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

逆イールドの発生をどう捉えるか?当面は現状維持で大丈夫そう

米国の債券市場で長期金利短期金利を下回る、逆イールドと呼ばれる現象が一時的ではありますが発生しました。経験則として逆イールドは景気後退の前兆とされることが多いです。この逆イールドをどう捉えるか、現時点の考えを記録しています。

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セントルイス連銀のデータベースより

 

結論として少なくとも当分はポートフォリオのリスクを減らす必要はないと思っています。逆イールドが発生してから実際に景気後退に陥るまでには1年から2年程度の時を経るのが通常で、逆イールド発生後直ちに景気後退となるわけではないからです。あまりに早くリスクを落とすと景気後退に陥る前のリスク性資産の上昇を逃す可能性があります。
長期金利短期金利ほど上昇しない理由を考えると、引き締めの行き過ぎによる景気後退リスク(この懸念が当たるのであればたしかに景気後退になります)に加え、ウクライナ侵攻等を受けた安全資産への逃避の影響を受けている可能性が高いからです。仮に安全資産への逃避需要が一時的であるのであれば(そして私は一時的であるように思っていますが)、一時的な逃避需要が減少した後に長期金利が上昇することも考えられます。

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セントルイス連銀のデータベースより

 

このように考えているとはいえ、逆イールドという不吉な前兆が出てきたことは確かです。私の資産運用の基本方針はリスクは甘受するというものですので、危機が間近に迫ってきていると思ってもリスクを減らすことはないと思います。ただし手元にある現金の投資先や投資時期に、このブログで行っているような市場観測を反映させるつもりです。引き続き市場の動きを注視していきます。

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