岸辺の日記

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かなり良いかも。ロシア株ETF

ウクライナ情勢の緊迫化を受けてさまざまなリスク性資産が下落していますが、中でも下落しているのがロシア株です。ロシア軍がウクライナへ侵攻した場合、西側先進国は経済制裁を行うと言われていますから、下落は当然です。

下がっているものを見ると買いたくなる悪い癖が出て、ロシア株のETFについて調べてみました。保有上位銘柄はガスプロムやルクオイルなどのエネルギー企業や素材企業が多く(両セクターで全体の67%を占めています)、高インフレが懸念される昨今ではこれらの企業はとても魅力的です。少なくとも今年前半までは物価上昇は落ち着かないでしょうし、また上昇した資源価格が低下する材料も思いつかないため、ウクライナの問題がなければこれらの企業の株価は上昇してもおかしくありません。

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セントルイス連銀のデータベースより

 

株価は直近高値から約30%下落しており、PERは11倍、PBRは1.1倍、配当利回りは約6%になっています。PERは新興国の平均並みで極端に割安とは言えませんが、PBRと配当利回りはかなり魅力的(新興国全体のPBRは1.8倍、配当利回りは2.5%です)です。ただ配当利回りの高さはエネルギー企業や素材企業が多いことに起因しており、上記の通り当分は問題なさそうですが、商品市場の影響を強く受けることを考慮する必要はあると思います。

リスク要因はウクライナ侵攻後に予想される経済制裁の内容がどうなるのかが分からないことです。ガスパイプラインの停止まではある程度織り込んでいると思いますが、国際銀行間ネットワーク(SWIFT)から排除されるとその影響は甚大になりそうです。
また現在の株価はウクライナ侵攻とその後の経済制裁を織り込んでいると思いますが、ウクライナ侵攻の可能性が低下すると株価は急反発するはずで、したがって購入タイミングの判断も難しそうです。ある程度下がったところで目をつぶって購入し、その後の緊張緩和を待つのが現実的かもしれません。

全世界株や新興国株の購入は一旦買ったら現金化の必要が出てくるまで放置するのが私の基本的な投資態度ですが、今回のロシア株購入はウクライナ情勢が落ち着き、または経済制裁の影響が緩和され、株価が戻った後に売却することになります。このため投資期間は1年程度になると思っています。
これまでウクライナ情勢は全世界株や新興国株の投資タイミングを考える一要因にすぎませんでしたが、ロシア株を買う場合はその重要性は格段に上がります。今後の動きを注目したいと思います。

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