岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

ゼロコロナ政策は現実的なのか

地政学的リスクに関する分析で知られる企業が予想する今年のリスクの筆頭として中国のゼロコロナ対策の行方が挙げています。

中国では厳格なコロナ対策を実施しており、感染者が現れると人数が少ないうちからロックダウン等の措置を取ることで知られています。コロナウイルスが広がった初期は、こうした厳格な対応は感染拡大を抑制する観点で効果的であったようです。ただオミクロン株のように弱毒化が進んだものの感染力が強い変異株が流行している中で、こうした対策が現実的なのか、疑問視されているわけです。

コロナ感染が発生した際に徹底した対策を取ると、それによって経済運営に支障をきたすことになります。消費活動が抑制されることに加え、労働力の確保が難しくなる等の事態が想定されます。
先に触れたようにコロナ感染による人体への影響が顕著であった時期は、人命重視の観点から厳格な対策は合理的だったかもしれません。ただワクチンが普及し、コロナ感染の主役が弱毒化したとされるオミクロン株に代わった(ように見える)現在、コロナ対策の副作用と対策によって得られるメリットのバランスが取れていない可能性があります。
中国は世界の工場、または個人消費を牽引する地域として世界経済の中で重要な役割を果たしています。その中国で厳格なコロナ対策が行われていることは世界全体にとってマイナスになってしまいます。

翻って日本国内を考えると、オミクロン株に対して厳しすぎる対応をとっていないようで、今のところ現実的な対応ができているように思います。またオミクロン株について多くのことが分かってくる中で、中国を含めた各国がどのようにコロナ対策を修正してくるのか、今後を見守りたいと思います。

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