岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

欧州のコロナ再拡大は「部屋の中の象」なのか?

オーストリアで全国的な都市封鎖が導入されたり、ドイツで新規感染者の数が急増していることを受けて、金融市場でコロナの再拡大を警戒する意見が出始めています。
顕在化すると大きな影響を与えるリスク要因を「象」や「サイ」に例えることがありますが、身近にあるものの気づかない(ないしは忘れていた)リスク要因ということで、コロナ再拡大のリスクは「部屋の中の象」と表現されています。コロナの再拡大リスクは誰もが知っていたことですので、身近にあるものの典型例なのでしょう。

結論から言ってコロナの再拡大は大きなリスク、つまり「象」ではないように思っています。オーストリアやドイツのコロナ関係の統計を見ると、新規感染者は過去最高を更新していますが、死者数はこれまでのピークを大きく下回っています。死者数が少なくてすんでいる理由はワクチン接種と思われ、現時点で両国とも60%台後半の国民がワクチンを接種しています。

オーストリアの死者数の増加ペースがやや早く、それは何故だろうという疑問があります(ワクチンの種類が影響しているのでしょうか?)が、死者数やその裏側にある重症患者数が抑えられていれば、コロナが社会に与える影響は限定的のように思います。そしてそのことは金融市場にとってプラスの影響となるはずです。

今冬は再び新規感染者が増えると思われます。ただしワクチンや新たな薬の開発でコロナは恐ろしい病気ではなくなっていくのでしょう。死者ではなく新規感染者の増加を市場が嫌気して市場が下落した時は、買いの好機であるように思っています。

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