岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

今のところ日銀は円安を深刻に捉えていない模様

日銀の金融政策決定会合における「主な意見」をもとにした記事が出ていました。記事では委員の意見を「エネルギー価格の上昇や円安進行は日本経済に悪影響を与えていないとの見解」と解釈し、見出しにしています。

最近日本人の所得が国際間比較で低下していることが問題視されており、その一因として為替レートがあげられることもあるため、私も興味を持って原文を読みにいったのですが、「主な意見」では(エネルギー価格上昇や円安といった)インフレ圧力の強まりが日本経済への悪影響となる可能性は低い、という意見でした。たしかに今の日本においてはインフレ圧力の兆しは見られるものの、それが経済に悪影響を与えるとは思いにくく、この委員の意見に違和感はありません。

記事を読み進めるとこの会合後の黒田総裁の会見で、円安が日本経済にプラスなのは確実とした発言も紹介されています。輸入コスト増の悪影響もあるでしょうし、確実という表現は少し言い過ぎな気がしています。この黒田総裁の発言を合わせて考えると、記事見出しのように日銀が円安をマイナスと捉えていないというのは正確な解釈なのかもしれません。

以上を考えると日銀は足元の円安の影響を深刻に捉えていないようです。先日当ブログで記事にしたように当局が円安を問題視し、市場に介入(口先かもしれませんが)して円高に振れた時が円をドルに替える好機と考えており、当局の発言には注意したいと思っています。

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