岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

パウエル議長よ、お前もか…

FRB高官による私的な金融取引が問題になってきましたが、そのトップであるパウエル議長も同様に問題となる取引を行っていたことが報じられています。報道によれば2020年10月に100万ドルから500万ドルの株式投資信託(市場全体に投資するインデックスファンド)を売却していたとのこと、さらに悪いことにその売却時期が追加の経済対策が打ち出されるかどうか微妙な頃で、パウエル議長はその頃、当時の財務長官と密接なやり取りをしていたとのことです。

この手の報道には同情的だった私ですが、今回についてはさすがに問題視する気持ちは分かります。今回も明文化されたルール上は問題がないようですが、とはいえ市場が当局による支援策に注目している時に、しかも売りの方向で取引を行うことは、その立場を考えると問題であるように思います。
FRB高官の言動は市場で常に注目されるため、支援策について注目されている時期に取引を行っていたことは仕方ないと思います。それを問題にすると、私的な金融取引は一切禁止ということになってしまいます。ただし市場全体に投資するインデックスファンドを、売りの方向で取引していた点は問題だと思っています。

FRBは物価と雇用の安定という使命を課されており、その目標達成の前提には金融市場の安定も含まれていると理解されているように思います。このため市場全体に投資するインデックスファンドを、しかも100万ドル超という大きな金額で、売却したことを疑問視する人がいることは理解できます。
もちろんこの投資判断がパウエル議長によるものではなく、事前に定められていた売却方針(パウエル議長は68才。資産を取り崩すこと自体はおかしなことではありません)によるものであったり、自身の資産運用を第三者に任せていたりするのであれば、問題ないと思いますが…

それにしても民間セクターで活躍した後に公的セクターに転身しただけあって、パウエル議長はお金持ちですね。今回の金額も自身の金融資産の大半を占める金額であれば、問題視される可能性を考慮して躊躇したように思いますが、100万ドル以上の金融資産は資産の一部に過ぎないのでしょう。私もあやかりたいものだと思っています。

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