岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

ドルへの換金時期を待っている人に朗報!なぜ円高が進まないのか?

国内と海外の物価水準の違いが話題になることが増えていますが、その要因として挙げられるのが為替水準です。本来であれば日本円はもっと円高であるはずで、あるべき為替水準を反映させれば問題になるほどの物価格差は生じていないのでは、というわけです。

購買力平価金利平価の考え方に基づいて分析するとたしかに日本円は割安になっているようですが、割安状態が放置されているのは何故なのでしょうか?人気のある説明は金融緩和によって円が市場に溢れていることで、それはとても納得できる意見ですが、日米の資産価格の動きの違いもその一因ではないかとする記事を読みました。

その記事によると米国資産は日本資産に比べて値上がりしているため、日本の投資家が米国資産に投資するためにドルへ換金しており、このドルへの換金圧力が円高を押し留めているのではないか、ということです。ドル円市場で投資家の売買がどのくらいの影響を与えるのか分かりませんが、なるほどありそうな話です。

この分析に基づけば米国市場が下落して米国資産への投資意欲が減退した場合に、日本円への還流が起こることになります。海外資産(グローバル市場の60%近くは米国市場で占められています)へ投資したい人にとっては、米国市場が下落してドル建てで見た購入のチャンスが到来すると同時に、円高によってさらに安くドルを入手しやすくなるということで、長期投資の好機となるかもしれません。

一方で日本円への還流が起こるほどの米国市場の下落は、一般的な投資家が見切りをつけるほどの下落ということになりますから、相応の環境変化が起きた結果として大幅下落が発生している可能性があります。その場合は米国市場を含む海外資産に投資する前提が崩れてしまっている可能性があることにも、注意が必要かもしれません。
(なお、私自身はいずれにしても日本一国や日本円に集中投資することは得策でないと思っており、いずれにしても海外資産への投資を継続するつもりです)

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