岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

インフルエンサーはつらいよ。市場に対する見解の受け取り方について

ネット上で資本市場に対する自身の考え方を発信する人は数多く存在します。私も含めて99%の発信者は気楽なものですが、インフルエンサーと呼ばれる有名人はそうは行きません。
自身の考え方が結果として間違っていると、たとえ読み手の誤解によるものだとしても、きつい表現で非難されてしまいます。「投資は自己責任」ではありますが、頭では分かっていても納得できず、それを行動に移してしまう人はいるものです。

公的な監督下にある会社や人(例えば投資顧問会社)による分析は、規制が求める要件を満たす必要があるため、表現が堅苦しかったり、分かりにくくなる傾向があります。またそもそも資本市場で起こっていることには多面性があるため、分かりやすく言い切ることが難しいものです。
逆にインフルエンサーと呼ばれる人が個人として行う情報発信にはそうした規制が適用されない分、親しみやすさや分かりやすさを追求することが可能です。その結果として情報の質や正確さは二の次になることもあるでしょうし、また正しいことを言っていても視聴者に伝わりにくいことも多々あるように思います。

インフルエンサーの意見をそのまま受け取る人々はそうした親しみやすさを享受していることになり、それだけでは特に悪いこととは思いません。ただ資本市場で起こっていることの多面性を考えると、例えば反対意見をあわせて確認した上で判断を下すことで、特定のインフルエンサーの意見に振り回されることはないように思います。
その反対意見の探し方ですが、投資行動を起こす時になって探し始めるのでは遅いと思います。特定人物の意見を継続的にフォローすることで、その人の意見の変化も含めて現在の反対意見に至った考え方が理解できます。また金融関係のメディアを確認することで、反対意見や解釈を確認することができるようになります。
例えば現在の私のように下がったところで買い増したいと思っている場合、反対意見は「株式市場は長期的に期待できない」「株式市場はこれ以上下がらないだろう」という意見だと思いますが、そうした意見に至った考え方を確認することになります。

このように考えると読み手はインフルエンサーの意見だけでなく、様々な情報源を普段から確認している必要があることになります。投資家であり続けることはなかなかに大変です。