岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

人類は気候変動に対応してきた。なぜインドとヨーロッパで同じ語族の言葉が使われるのか?

言語の分類にインド・ヨーロッパ語族というものがありますが、この語族について解説するYoutube動画を観ました。この動画ではインドとヨーロッパという地理的に離れた場所で祖先が同じ言語を使っている理由として、元々同じ地域にいた人々が気候変動によって西と南に移動した結果としています。その民族移動ですが、平均気温が3度くらい低下したこと移動のきっかけだったそうです。

この動画を観て思ったのが昨今の気候変動をめぐる議論です。環境庁のホームページによれば地球の平均気温は0.3-0.6度上昇したそうです。冒頭の民族移動のきっかけとなった気温の変化が3度程度ですから、過去100年の気温の変化を遥かに上回る規模の気温の変化が発生し、人類はその変化に対応したことになります。
温暖化がもたらす悪影響として、水資源・生態系・水没等が挙げられます。そして温暖化を止めるには二酸化炭素排出量を抑制する必要があり、排出量規制や再生エネルギーへの切り替え等による莫大な費用が見込まれています。

温暖化の悪影響を回避するのが容易なのであれば、その対策を行うことに異論はありません。ただし莫大な費用がかかるのであれば、その意思決定は慎重であるべきだと思います。そもそも温暖化の理由が二酸化炭素のせいなのか分からないという考え方もあるようですし…(膨大な費用をかけて二酸化炭素排出量を減らしたのに温暖化は止まらなかなったのでは、なんのための取り組みなのか分かりません)。

このように考えていくと、温暖化対策にどこまで取り組むべきかは、簡単に結論の出ない問題であるように思います。もちろん結論が出る前に水没する可能性のある地域に住む人々はいるわけで、そうした人々を見捨てることはできません。移住を促すか堤防を作るなど、現時点で現実的な対策を検討する必要はあるしょう。

元々このようなことを考えていましたが、そもそも人類は3度くらいの気温の変化に対応したらしいことが分かり、生物としての人類のたくましさに感心した次第です。気温の急激な変化が起こっても人類は生き残り、歴史は続いていくわけです。ただ現在の国際社会の枠組みでは民族移動を起こすわけにはいきませんので、人口の増減を通じ、徐々に変化への対応が行われるのでしょうね。