岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

大使館の撤退、その時何が起こるのか。映画「アルゴ」

この度のアフガニスタンの混乱を受けて思い出したのが、実話をもとにしたこの映画「アルゴ」です。イラン革命の最中に米国大使館が占拠され、大使館員の一部は脱出したのですが、その脱出した一部の大使館員を救出する作戦を描いています。なお脱出できなかった大使館員は捕らえられ、1年以上もの間、人質になっています(イランアメリカ大使館人質事件)。

大使館の門が突破され、大使館内に人々がなだれ込むまでのわずかな時間で、大使館員が機密書類を必死になって処分するシーンが出てきます。映画における演出かと思いましたが、本当に短期間で処分する必要があったようで、焼却処理できなったためにシュレッダーされた書類を復元されたこともあったようです。
今回のアフガニスタンでも、米国大使館で機密書類の処分が行われたと聞きます。さすがにアルゴで描かれたような慌ただしいものではなかったのでしょうが、書類を処分する通知が出たことが報じられたのはつい数日前のことでした。通知が出る前からある程度の準備は進めていたと思いますし、こうした事態となった際の行動指針は予め定められていると思いますが、急であったことは間違いないでしょう。

機密書類を処分する様子は「ヒトラー〜最期の12日間〜」でも描かれています。題名の通りナチス・ドイツの崩壊を描いた作品ですが、自らの管理が不能になる環境において、人は同じような対応をするようです。

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今回のアフガニスタンの混乱については様々な続報が出ています。旧政権が腐敗していたという記事も、ちらほら出てくるようになりました。「アルゴ」のように将来的に映画の1シーンになるようなエピソードが多い今回の出来事、昨日記事にしたように人権が守られるかという観点もありますし、引き続き注目していきたいと思います。

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