岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

中国政府による同国企業への締付けは同国の経済発展に寄与するのか?

中国政府が海外(主に米国)市場に上場した企業やこれまで規制の対象としてこなかった企業に対し、締め付けを行うことは同国の資本市場の発展にどのような影響を及ぼすのでしょうか?

資本主義国に住み、資本主義の考え方に慣れている私からすると、この手の規制は長期的に悪影響なのではないかと思い、この考え方は資本市場において一般的な捉え方だと思います。
ただ新興国市場に詳しい識者の中には「大企業の経済支配を和らげるので長期的には良いことだ」と考える人もいるようです。そうした考え方に全面的に賛成するつもりはありませんが、なるほどそういう考え方もできるのかもしれません。

さて長期的な影響についてはともかく、企業の資本調達という観点で海外市場への上場という選択肢が閉ざされることがどのような影響を与えるでしょうか?

この点について参考になる記事が出ていました。その記事によると海外市場への上場が困難になった企業は香港市場への上場へ目標を切り替えているようですが、香港市場への上場で求められる基準への対応やバリュエーションの低さを受け入れる等のコストを支払う必要があるようです。
より厳しい上場基準への対応は、長期的にむしろその方が良いかもしれませんが、バリュエーションの低さは資金調達額の減少につながるため、明らかにマイナス材料であるように思います。中国政府は資本市場の育成に力を入れているとはいえ、やはり米国市場には一日の長があるわけです。

このように考えると昨今の企業への締め付けはマイナスの影響を及ぼすように思いますが、実際のところはどうなのでしょうか?