岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

パウエル議長でも分からないのであれば仕方ない。米国の金利低下について

空前の好景気とされている中、米国の金利が低下しているのですが、その理由がいまいち分かりません。その理由について、「パウエル議長も分からないのだから、あなたが分からなくても当然」とする記事を読みました。

その記事の中でパウエル議長が推測した理由は
・コロナの変異種の影響で景気鈍化が懸念されている
・インフレ期待が低下している
・テクニカル要因
と分析されており、その上で最後のテクニカル要因が大きいのではないかと推察しています。

たしかにFRBによる債券購入は金利低下要因になりますし、1-3月の金利上昇の勢いが急すぎたのでその反動が起きていると解釈することも可能です。
また変異種の影響については変異種が拡がる前から金利低下が始まっていた(ただこれころが1-3月の反動だったのかもしれませんが)わけですし、インフレ期待もFRBが期待するように一過性のものであるのかどうか、分からないところがあります。

消去法的にもテクニカル要因が理由であるように思いますが、その場合は近いうちに金利は再び上昇に転じることになります。テーパリングが取りざたされているだけに、テクニカル要因が取り払われたことによる金利上昇が起こる最中にテーパリングの開始の発表が行われたりすると、市場は大きく反応する気がします。

 

米国の低金利は若干割高な株式市場を正当化する一要因であり、金利上昇によって株式が売られる局面が来ないとは言い切れません。米国の金利水準にはいつも以上に注目する必要がありそうです。