岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

中国政府の企業に対する規制が止まらない

中国政府が同国の企業に対する規制を強化しており、中国の株価が下落しています。ネット企業に対する締付けは先日記事にした通りですが、つい最近も教育産業に営利目的での営業を禁じたり、フードデリバリ事業を行う会社に配達員の権利を尊重するように求めたとのことです。

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教育産業に営利目的での営業を禁じるのは教育コストの抑制につながって機会の平等につながるのかもしれませんし、配達員の権利を尊重することもそれ自体は悪いことではないように思えます。ただ最低賃金の引き上げが必ずしも労働者の生活向上に結びつかないこともある(雇用主が採用数を絞ったり、機械化を進めることがあるようです)ように、これらの施策が本当に国民の福祉の向上に結びつくのかは分からないと思います。

そして今回の規制強化によって、投資家は中国のカントリーリスクを改めて認識させられたと思います。資本主義国の常識が通用しないことは理解していましたが、ここまでの規制を行うのはサプライズであったのではないでしょうか。
中国については監視社会なので犯罪が少ない、人口を裏付けにした経済成長が見込まれるといったような肯定的な側面が指摘されることもありますが、では投資をするかというと尻込みしてしまいます。

このように考えていくと、毎月のバリュエーションチェックで新興国株に求める割安さはもう少し多く見積もるべきなのかもしれません。

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