岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

セザンヌに学ぶ人生訓

山田五郎さんのYouTube動画でセザンヌの絵画に対する解説を観ました。「セザンヌは技術的に絵が下手だった」などの視点が門外漢にも面白く、面白く視聴したのですが、その中で覚えておきたいことがあったので記録しておきます。

冒頭に書いたようにセザンヌは技術的な面で絵が下手だったようです。20才前後の習作が紹介されていましたが、素人の私が見ても遠近法や写実性という観点でイマイチな感がある絵を書いており、10代であればともかく20才近くになってこの絵では将来が大変だなあと思わせます。それでもセザンヌは絵の道を諦めず、また絵画仲間から嘲笑されたこともあったのでしょうが、粘り強く絵画に取り組みました。後世に名を残すことになった一要因は粘り強さということです。
また伝統的な絵画技術は放棄して、自身にできること、具体的には事象を単純化して捉えることに集中したそうです。りんごは球体というよりも丸として表現すれば良いのではないかということのようです。できることに集中する姿勢は大事であるように思います。

最後に、これは山田五郎さんが指摘していなかったことですが、自身にとっての本質を見極めたことも大事であったように思います。20才になって伝統的な絵画技術を習得できなかったとしたら、その後に伝統的な絵画技術に粘り強く取り組んでも、芳しい成果は得られなかったものと思われます。自身が粘り強く取り組む分野を特定できたこともセザンヌにとって大きかったように思います。

こうした教訓が私にとってどう役立つのか分かりませんが、頭の片隅においておきたいと思います。