岸辺の日記

日常のあれこれを記録します

グーグル、巣ごもりによるコスト削減と同時に人材へ投資する

グーグル社が出張や接待等の削減によってコストを削減し、その分だけ業績が改善したそうです。記事によるとその額およそ290億円。「ちりも積もれば」と言いますが、決して小さい金額ではありません。ともあれコロナ禍による移動制限等によって出張や接待等が減るのはありふれた話であり、そこに驚きはありません。面白いのはこうしたコスト削減にも関わらず、同社の販管費は横ばいで推移したこと。こうしたコスト削減は数千人の人員増で相殺されたそうです。


コロナ禍を受けて世界中の企業が出張や接待費を減らしたことと思いますが、そうして浮いた資金を投資に回すことはなかなかできない決断だと思います。グーグル社はコロナの影響をほとんど受けない企業ではありますが、それでも資本市場でなにかと比較対象とされる他の巨大テクノロジー企業と比較すると、影響が大きかった(総収益に占める地域密着型企業からの広告費の割合が高い)だけに、簡単な判断ではなかったように思います。


グーグル社がどの分野で雇用を増やしたのかは記事では触れられておらず、今回の人材への投資がどのようなものかは分かりません。ともあれコスト削減一辺倒ではなく、必要な投資はしっかりと行う姿勢には、学ぶところが多いように思います。また日米の雇用慣行の違い(解雇の難しさが日本企業の柔軟な人材獲得を阻んでいるという意見を聞きますね)についても、ふと考えさせられました。